2016.11.15
ネッツトヨタニュリー北大阪 小西社長様
「質問型営業®」が
会社で共通語になりました!
国内の自動車販売台数は、若者の車離れ、保有の長期化、景気の低迷、人口の減少などの諸条件により毎年減少しています。一時は600万台を確保していた自動車販売台数も2009年には291万台に落ち込み、この2年間で250万台になると言われ、車の各メーカー、ディラーは悪戦苦闘しています。こうした状況のもと、ネッツトヨタニュリー北大阪株式会社では、各店舗におけるお客様へのサービスとアドバイスを徹底しています。その中で、質問型営業®について小西社長には次のように言って頂いています。
青木:まず、質問型営業®についての取り組みについて教えて頂けますか?
小西:当社の理念は、『感動』『信頼』『絆』です。これは、お客様の困りごとの解決やお役立ちを通して、感動してもらい、信頼してもらい、長く太い絆づくりをするという考え方です。その意味でお客様への『質問』は、現場では、なくてはならないものです。したがって、質問型営業®の内容を聞いた時に、当社で採用しようと考えました。2年前より、2店舗ずつ、6か月間かけて質問型営業®を指導してもらっています。各営業スタッフに対しては現場に落とし込んで、また、各店長には部下育成もかねて質問型営業®の使い方を指導してもらっています。ここで参考として、私から、この企業での質問型営業®の研修についてお話しておきます。各スタッフはそれぞれ個性が当然違います。したがって、営業のやり方も違います。たとえば、人見知りしないで誰とでも親しくなれる営業マンは、比較的アプローチが得意なのです。ところが、そうした営業マンは、クロージングが弱いことが多いのです。反対に自分の思ったことを言える営業マンは、クロージングが得意な傾向にあります。ところが、ニーズを聞かずにすぐ話を詰めようとするので、アプローチが弱くなりがちです。このように、タイプによって営業も違うため、全体研修で質問型営業®の基本的考え方と質問内容について教えます。そして、全体でロープレ練習をします。さらに個人面談で、個々の考え方や具体的会話の変革についてアドバイスしていきます。
質問型営業®の研修について小西社長はどのように評価をされていますか?
現在、私どもでは質問型営業®が共通語になりつつあります。当社では、幸い車検やメンテナンスでお客様に来店いただき、お会いできるチャンスがあります。その時に、お客様の現在の車に対するお気持ちやお困り事を聞きだし、お役立ちのためのアドバイスが出来るかどうかを考えています。あくまでもお客様が主体です。お客様の本音を引き出すことが出来たら、お客様の専属のアドバイザーとなっていけるのです。その意味で、質問は極めて有効なのです。質問型営業®の指導については、各店舗で直接営業マンからも状況をいろいろ聞いています。スタッフは具体的に指導してもらえるので、非常にわかりやすいと言ってくれています。それは、質問型営業®の講師の方が、具体的にどのような言葉や内容で質問をするかを教えてくれているからです。
個々の成果はいかがでしょうか?
今年、当社で販売台数がトップになった金高は、質問型営業®を学ぶことによって、会話の流れが良くなったようです。そして、それが仕事そのものにまで好影響を与えて、仕事の段取りが良くなったようです。面白いですね。また、吹田店店長の矢本のように部下への伝達が非常にうまくなった者もいます。そのほかにも個別で色々な変化が現れています。
質問型営業®の感想をお聞かせいただきますか?
各スタッフが当社が目指す『感動』『信頼』『絆』を理解してくれても、現場で、それを実現しなければいけません。そのためには、この質問型営業®が目指す『お役立ち』の姿勢で質問し、お客様の本音を聞きだすことが非常に有効だと考えます。青木さんが言うように「何を」と「どのように」が一体となって初めて『感動』『信頼』『絆』が実現できると確信しています。つまり、『質問型営業®』が『感動』『信頼』『絆』を実現するのです。その意味では、当社はこれからがいよいよ本番だと感じています。
入社18年、質問型営業®で
ついに年間販売数トップ営業マン!
ネッツトヨタニュリー北大阪株式会社 箕面小野原店 金高様
金高さんは、大阪府豊中市の箕面小野原店に18年間勤めている営業スタッフです。物腰がソフトな優しい営業マンで、当社が2009年9月から半年間、店舗で質問型営業®を指導した中のメンバーです。その金高さんが2010年に質問型営業®を実践して、年間新車販売台数でトップの成績を上げました。そんな金高さんに質問型営業®について聞いてみました。
青木:まず、金高さんの今回の成績と質問型営業®の関係についてお話いただけますか?
金高:私は、勤続18年なんですが、これまでは2006年に、新車販売台数で5位に入ったのが最高の成績でした。ですから、今回の1位はこの会社に入って初めてです。2006年の時には、体力的にも精神的にも朝から晩まで必死に働いていたのですが、今回はそんなに必死という感じがありません。楽に達成しているのです。不思議です。理由は、やはり質問型営業®なんです。お客様に質問している間に、買って頂けるという具合なんです。昨日も、女性のお客様がいらっしゃり、予算的に中古車でないと無理と言うことで、その相談に乗っていたのですが、どんどん質問していくうちに色々なことが分かりだしました。そこで、『もう少し頑張ったら新車買えますよ』って提案をしたんですね。そしたら、お客様も『じゃ、新車にしようかしら』ということで、新車をご購入いただいたんです。本当に自然な会話の流れでした。今まででしたら、こうはいかなかったと思うのです。おそらく、中古車を買いに来られたお客様にも最初から『新車はどうですか』って勧めていたと思うのですね。そしたら、話がぎこちなくなったかもしれません。昨日のこの商談は正味30分ほどでした。昨日はもう1件の商談がありました。最初は忙しいってお客様がおっしゃっていましたが、質問していくうちにお客様から『もう、今日車決めて帰るから』ってことになって契約をして帰っていかれました。すべてとは言いませんが、多くの商談がこのように、気持ちよく楽しく進んでいくんですね。そして、何よりも、以前のように自分から一方的に説明をすることがなくなりました。
質問型営業®が出来るようになって、現在の営業はどんな感じでしょうか?
質問型営業®の成果が分かるようになってから、人の反応を意識するようになりました。私が商談の中で説明することがあっても、説明しっぱなしにせず、その内容をどの程度お客様に理解いただいているかを質問できるようになりました。これによって、会話がかみ合っているかどうかもわかるようになりました。お客様と話す際には、この会話のかみ合わせをすごく意識するようになりました。先日、電化製品を買いに行ったんですね。そしたら、そのお店の方の会話の仕方がすごく気になるんです。この人は私の話を全く聞いてくれていないなんて、すごくよくわかるようになったんですね。以前はそんなに気にならなかったんですが、それがすごくわかるようになったんです。
最近、変化を感じられることはありますか?
最近、私を指名してくださるお客様が増え、指名が重なることも多くなりました。そのような時、以前は焦っていましたが、最近はそれもなくなりました。『こういう状態でお話続けていいですか?』とか『改めてお時間をお取りしましょうか?』などと質問も出来るようになったからです。そういうことが続き、今ではお客様が事前に私に気を使って、アポイントを取ってくれるようになりました。お客様との会話も楽になりましたし、以前にも増して冗談を言い合って笑えるようになりました。こうなったのも質問型営業®の実践を通して、私の営業に対する考え方が変わったからでしょう。
金高さんは、質問型営業®でどのような点に気をつけていますか?
説明しないことです。質問型営業®では、最初から商品の説明はいらないのですね。『どうしたいのですか?』って聞くのが先ということですね。しゃべりすぎずに、お客様がどうしたいかを聞き、そして、お客様の疑問についてはポイントを押さえて、分かりやすく伝えるということです。営業マンから話しても、お客様は聞いていないのです。お客様が聞いてきた時にこそ、営業マンの話を聞いてもらえるということです。
営業していて一番うれしいことは何ですか?
お客様のお話をとことん聞かせていただいて、そして最後の最後に私がベストだと思うことを提案すると、お客様から『そうだよね』って言われて、『ニコッ!』とされるんですね。この時に、私も『ニコッ!』てするんですが、その時が、ものすごく気持ちよく、そしてうれしいんです!